「乳がん」とブレスト・アウェアネス

乳がんは、日本人女性の9人に1人が発症しています。40歳代から発症する方が多く、40代〜50代の更年期女性の死亡理由のトップでもあります。しかし、早期に発見し、治療すれば約97%が良好な経過が期待できるがんです。

参考:※ 公益財団法人 がん研究振興財団「がんの統計〈2021年版〉」

ブレスト・アウェアネス(Breast Awareness)とは?


ブレスト・アウェアネスとは、「乳房を意識する」生活習慣のこと。
つまり自分自身の健康を意識し、理解し、正しく判断する力(ヘルスリテラシー)のことです。

あなたの乳房の状態は普段と変わりありませんか??

自分の乳房に日ごろから関心を持ち、乳がんの早期発見、早期治療につなげましょう。

4つの基本アクション


① 乳房の状態を知る
お風呂に入ったり、着替えるときなど、日頃から、自分の乳房を見て、触って、感じて、乳房を意識してみましょう。

「自分の乳房は、普段と変わりがないかな?」という気持ちで、乳房を意識する時間を持ちましょう。普段の状態を知っていれば、乳房に何か変化があったときに気づきやすくなりますよ!

 

② 早く変化に気づくこと

「なんだかいつもと違うかも?」
小さな変化にも早く気がつくことができれば、乳がんの早期発見につながります。乳房のしこり、乳房にえくぼやただれができる、左右の乳房の形が非対照、乳頭から分泌物が出る、乳房の痛みなどの変化はありませんか?

 

③ 変化に気がついたらすぐに医療機関を受診

何か変化に気がついた時には、迷わず専門医の診察を受けましょう。
もちろん、全ての変化が乳がんではありませんが、もしかしたら、初期の乳がんの可能性もあります。

 

④ 40歳になったら定期的に乳がん検診

40歳を過ぎたら、2年に1回マンモグラフィを使用した乳がん検診を受けること。早期のがんは、自覚症状がないことも多いため、検診で早期発見につなげましょう。

乳がんについてもっと詳しく知る


乳房の状態を知る方法
乳がんで気をつける範囲は、鎖骨から肋骨の下・外側は脇の下まで。広い範囲を意識しましょう。

見る

触る
4本の指を揃えて指の腹を乳房に押し付けるようにして渦を描くように指を動かす。また、乳腺を確かめるように、上下に指を滑らせてチェックします。

 乳がんができやすい部分
乳房は、主に、母乳をつくる乳腺と、それを包む脂肪組織でできています。乳がんはこの乳腺の組織にできるがんのことで、多くは乳管(母乳の通り道)から発生します。よく、女性だけのがんと思われるのですが、男性も乳がんになることがあります。その場合も多くは女性と同じように乳管からがんが発生します。

乳房を縦と横に4つに分けて、一番乳がんが発生しやすい場所は、乳房の外側の上の方(全体の53%)、次いで乳房の内側の上(19%)、外側の下(14%)、内側の下(6%)、乳首付近(4%)の順です。

※出典:東北大学病院データ(2011-2014年)

乳がんの発生を高めるリスク

・家族内で乳がんにかかった人がいる

・初潮が11歳以下と早く、閉経が55歳以上と遅い

・初産年齢が30歳以上、出産経験がない
・飲酒、閉経後の肥満、運動不足といった生活習慣

乳がんの予防

現代では、完全に乳がん発症を予防する方法はありません。しかし、がん発症のリスクを下げる方法はわかってきました。

国立がん研究センターの日本人を対象とした研究によると、がん予防には、「禁煙」「節酒」「食生活」「身体活動」「適正体重の維持」(感染予防)など、生活習慣が効果的といわれています。中でも乳がんを予防するためには、飲酒を控え、閉経後の肥満を避けるために体重を管理し、適度な運動を行うことが良いと考えられています。

乳がん検診について

がん検診の目的は、がんを早期発見し、適切な治療を行うことで、がんによる死亡を減少させることです。

40歳以上の女性は2年に1回、乳がん検診を受けましょう。ほとんどの市町村では、検診費用の多くを公費で負担しており、一部の自己負担で検診を受けることができます。検診の内容は、乳房専用のレントゲン検査である、マンモグラフィ(乳房X線検査)と問診が主になります。

 

 

高濃度乳房(デンスブレスト)について
乳腺の密度が高い高濃度乳房(デンスブレスト)の人は、がんを見逃しやすいので超音波(エコー)検査との併用が勧められています。自分が、デンスブレストかどうかは、マンモグラフィの画像を診断する時にわかります。乳腺濃度の低い順に、脂肪性(fatty)、乳腺散在(scattered)、不均一高濃度(heterogeneous dense)、高濃度(extremely dense)の4段階に分けることが決められています。不均一高濃度、高濃度がデンスブレストにあたります。また、検査の結果が「要精密検査(がんの疑いあり)」となった場合は、後回しにしないで、必ず精密検査を受けましょう。

 

 

一生付き合っていく心と体の健康のこと。正しく知って、自分の体を守るためのアクションを起こしていきましょうね!