更年期の診察と治療って何をするの?
更年期の不調だと思っていたら実は間違いやすい病気が隠れていることもあります。不調が続く場合は、我慢せずに医療機関を受診することが大切です。
では、更年期の不調で婦人科を受診する場合、一体どのような準備をすれば良いのでしょうか。またどのような検査を行うのでしょうか。そこで今回は、更年期の婦人科での診察について産婦人科医の三輪貴彦先生にお話をうかがいました!
婦人科にいくとどのような診察の流れになりますか?
多くの場合、初診ですとまず問診票に記入をします。問診票には現在の更年期の症状、月経について、これまでかかった病気、現在飲んでいる薬などを記入します。
問診票をスムーズに書いたり、医師からの問診の際に焦らないためにも、事前にメモなどに要点をまとめておくといいですよ!
婦人科の準備メモ
1. 気になる更年期の症状について
その症状は、いつから始まったのか、どのような症状で、どんなときに起こるかなど。
2. 他の病気について
現在治療中の病気や、現在飲んでいる薬、これまでにかかった婦人科系の病気や家族の病歴など。また、お薬手帳を持参するようにしましょう。
3. 月経のこと
最終月経や月経周期、期間や量、閉経している場合はいつ閉経したかなど。
更年期の検査では、どのようなことをするのでしょうか
検査では、他の病気が隠れていないか、更年期による症状かどうかを診ます。
検査の内容は、問診の結果や患者さんの状態により変わります。
必要な場合は、内診や超音波検査で子宮や卵巣、腟の状態をチェックしたり、細胞診で子宮頸がん、子宮体がんの有無を確認したり、血液検査で血液中のホルモンレベルやコレステロール値を調べるなどを行います。また、病気による異常でないことを確認するために、症状によっては内科や整形など他の科を進めることもあります。
治療法にはどのようなものがあるのでしょうか
更年期障害の治療法には、大きく分けて、3つあります。ホルモン補充療法HRT、漢方薬、抗うつ薬や抗不安薬などによる治療です。
ホルモン補充療法(HRT)
減少したエストロゲンを補充する療法です。子宮のある方には黄体ホルモンを併用します。保険適用のため、自己負担も少なく更年期障害の治療法として一般的に使われます。HRTに用いるホルモン剤には飲み薬、貼り薬、塗り薬などいくつかのタイプがあり、またその投与法もさまざまです。
漢方薬
東洋医学から生まれた漢方は、さまざまな生薬の組み合わせによって心身のバランスを整えます。
抗うつ薬や抗不安薬
うつや不安などHRTが効かないときや、精神症状がつらい場合に用います。
かかりつけ医とよく相談し、更年期を快適にすごしていきましょう!
みわレディースクリニック院長産婦人科・乳腺外科・母体保護法指定医
更年期や月経トラブルの治療は進化しています。我慢せずに、まずはかかりつけの婦人科医に相談をしてください。また、もしも娘さんがいらっしゃる方は、親子間でもぜひ情報の共有をされてください。
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